しつけに対する当店の考え方

 

当店では、飼い主様に継続してしつけをして頂けるようになることを目標としています。そして、継続するには「楽しいと感じること」が必要条件です。そのため当店では、飼い主様に楽しんでいただくよう、心がけています。

「初めて犬を飼うのでしつけが自分で出来るか不安」と感じている方や、「自分でやるのは面倒だし、トレーナーがやった方が早いのでは?」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

このページでは、飼い主さんご自身にしつけをして頂くことの大切さをメリットデメリットも踏まえながら解説します。

 

飼い主さんにしつけをしてもらうメリット

  • ワンちゃんとの信頼関係を早く築ける
  • ワンちゃんとの時間がより楽しくなる
  • 時間の節約
  • 費用の節約


一番のメリットはワンちゃんと飼い主さんの信頼関係が早く築けることです。犬たちは人を区別していますので、トレーナーの指示が聞けるようになっても、飼い主様の指示が聞けるとは限りません。トレーナーがしつけを代行する場合、トレーナーの指示が聞けるようになってから、再度飼い主さんの指示が聞けるようにトレーニングする必要があります。




また、しつけは継続して頂く必要がありますので、トレーナーに委託するのであれば、ずっと委託し続けなくてはなりません。費用の問題も出てくるでしょう。レッスンを継続することが困難になった場合は、飼い主さんがしつけを引き継がなくてはなりません。

最初から飼い主様にやっていただければ余分な段階を踏まなくてすみます。しつけをしながらワンちゃんを沢山褒めてあげれば(※)、飼い主さんのことをよく注目してくれるようになりますよ。ワンちゃんとの時間はさらに楽しいものになるでしょう。

「褒めるところがない場合はどうするの?」とおっしゃる方もいますが、ご安心ください。褒めるところがない場合の対処法もございます。

飼い主さん(だけ)がしつけをするデメリット

  • 依存度が上がる
  • 分離不安のリスク増


一人ですべて犬の世話をすると飼い主さんへの依存度が高くなることがあります。極端な例では、分離不安(飼い主様が留守の間などに、過剰な不安を抱くこと)になるケースです。いつも世話してくれる人がいない環境で強いストレスを感じてしまうのです。



分離不安の予防

ご家族と同居されている方は、ご家族の方にもしつけに参加してもらうと良いでしょう。家族みんなでワンちゃんの世話をすることで、一人の人に依存するリスクを抑えることが出来ます。

一人暮らしの方は、犬の幼稚園やペットシッターなどを利用して頂き、他の人に世話してもらう機会を設けるのがお勧めです。

トレーナーがしつけを代行するメリット

トレーナーが代行するメリットは、飼い主さん以外の人に慣れやすいこと、そしていろいろなトレーニング方法が使えることです。一般の飼い主さんには難しいトレーニング法が実践できるのは、しつけ代行の一番のメリットといえます。

              しかし、人に馴らすのは他にも沢山機会がありますし、難しいトレーニングは「飼い主さんによる継続が困難」というデメリットがあるので、注意が必要です。

トレーナーがしつけを代行するデメリット

前述の通り、トレーナーの指示を聞けるようになっても、飼い主さんの指示が聞けるとは限りません。したがって、飼い主さんの指示が聞けるように再度トレーニングする必要があります。さらに、しつけをする人がいなくなってしまうと、ワンちゃんはしつけで学んでことを忘れてしまいます。忘れないためには、トレーナーによるしつけを継続しなければならず、余計な出費となってしまうでしょう。

しつけは継続することが大切

しつけは、一度やったら終わりというものではありません。継続しなければ、教えたことを犬たちが忘れてしまいます。人間でも、覚えたら一生忘れないということはありませんよね。プロのドライバーでも、休み明け初日の事故率は他の日と比べて高いというデータがあります。毎日やっていることでも、たった一日休みを挟むだけで勘が鈍ってしまうのです。 それはワンちゃんも同じで、しつけが出来たからといって継続しなければ、元に戻ってしまいます。しつけに終わりはなく、ワンちゃんとお別れする日まで続くものなのです。

しつけを継続するために必要なこと

ここまで、しつけをご自身でやって頂く重要性についてお話ししてきましたが、「出来るか不安」という方や「面倒だな」と感じる方もいらっしゃるでしょう。 ここからは、しつけを実践する際に気をつけて頂きたいこと、継続するために必要なことをお話しします。


しつけやトレーニングを楽しむ

第一に「しつけを楽しんで頂くこと」これが最も重要です。

楽しいことは、継続できる確率が高いのが一般的です。趣味は毎日続けられても、「明日から朝5時に起きてジョギングする」という課題をこなせる人はごく一部でしょう。私も確実に三日坊主でおわります。

これは「やらなければいけない」という義務感が強いからです。義務感が強いほど挫折のリスクは高くなります。趣味を義務感でやっている人はいません。「やりたい」と思うからやるわけです。ですから、「しつけをやりたい」と思えるようなることがとても大切と考えています。

成果が実感しやすいこと

最初から難易度の高いことに挑戦しようとする方がいますが、成功率が低いうえに全然楽しくありませんので、お勧めしません。最初のうちは簡単且つすぐに成果が出るしつけから始めましょう。成功体験を繰り返すことで、モチベーションが高まり、成果の出にくい課題でも挫折のリスクを抑えることが出来ます。


犬のしつけの場合、簡単で成果を実感しやすい課題は、

・褒め言葉を教える
・名前を呼んだときに意識を飼い主に向ける練習
・ハウストレーニング(犬小屋に入ることに馴らす)
・頂戴(咥えているものを離す)の練習 (遊び好きの子の場合)


等です。

小さな成功を喜ぶ

目標を大きく持つことは良いことだと思いますが、デメリットもあります。大きな目標は達成するまでに時間がかかるため、なかなか達成感を味わうことが出来ません。逆に小さいことに注目すれば、達成頻度が上がるのでモチベーションが持続しやすくなるでしょう。
例えば

・昨日は名前を呼んだとき5回に1回しか振り向いてくれなかったのに、今日は3回できた。
・ハウスに入れなかった子が、前足だけなら入れるようになった
・トイレの成功率が20%から40%に上がった

等です。

しつけはこのような小さな成功の積み重ねです。小さな成果を喜び、ワンちゃんをたくさん褒めてあげてください。


苦痛に感じないこと

楽しむことと同じくらい重要なのが、苦痛にならないことです。最初から大きな成果を求める方や、自己評価が厳しい方は、ご自身の体調が悪いときでも無理をなさることがあります。無理が続けば、徐々にしつけを続けることが辛くなってしまいます。長い目で見れば、無理をすることは決してワンちゃんのためになりません。


無理をしない

疲れているときは、無理せず休んでしまいましょう。仕事で疲れていたり、悪天候の中、無理して散歩に行かれる方もいますが、デメリットの方が多いと感じます。

私も疲労が大きいときや、大雨の日などは犬の散歩は行きませんし、歯磨きやブラッシング、爪切りなども毎日やっているわけではありません。 疲れているのに無理矢理やっても、犬のしつけと「だるい感覚」が結びついてしまいます。そうなっては、モチベーションの維持は困難でしょう。無理をすることは、デメリットが大きいことを忘れないでください。




雨が強い日に無理して散歩に行く必要はありません。その日は家の中で遊んであげましょう。



犬は機械ではない

しつけをしていると、「昨日できたことが今日できない」ということがあります。せっかく出来るようになったことが、また出来なくなってしまうと、多くの飼い主さんは落胆されます。
そんなときは「犬は生き物であり、機械ではない」ことを思い出してください。生き物である以上、常に一定の割合で学習することはあり得ません。出来るようになったり、少し忘れてしまったり、これらを繰り返しながら徐々に学習していきます。昨日できたことが今日できないからといって、ガッカリする必要は全くありません。これも成長の過程で必要なことなのです。


私の犬は2020年9月現在で2歳10ヶ月ですが、未だに出来ていたことが出来なくなることがあります。

おわりに

これまでお話ししてきたように、

・しつけは継続する必要がある。
・継続するには飼い主様ご自身でしつけて頂くこと。
・飼い主様がしつけを継続するには、しつけを楽しむことが大切。

の3つを重視しています。


当店では、飼い主様に楽しんでいただくよう、心がけています。しつけることを苦痛に感じてしまっては、継続できるはずがありません。最小限の手間で、なるべく大きな成果がでる方法をご提案します。


しつけについて不安な方、ワンちゃんの行動でお悩みがある方、是非一度ご相談ください。

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