子犬の夜鳴き(泣き)には、子犬を迎えた直後から悩まされる問題の一つです。この記事をご覧の方も、
- 子犬の夜鳴きになやまされている
- 子犬を迎えた初日から夜鳴きが酷い
- 子犬の夜鳴き対処で睡眠不足になっている
- 子犬鳴きが治らず、心が折れそう
という方ではないでしょうか?
私の犬も、迎えた日の晩から夜鳴きが酷かったのを覚えています。ただし、私の場合は対処方法を理解していましたし、どんなに長くても1週間で治まると確信していたので、全くストレスは感じませんでした。結果、夜鳴きしたのは最初の2日間だけです。
このように対処方法さえ間違えなければ、それほど長引くことはありません。このページでは子犬が夜鳴きする理由と、正しい夜鳴きの対処法について解説します。
子犬が夜泣きする理由6選
吠えるのに理由があるように、犬の夜鳴きにも理由があります。子犬が夜鳴きする主な理由を5つほど紹介します。
体調不良
体調不良を訴えて夜鳴きすることもあります。子犬を迎えたら、寄生虫の検査などをすると思いますので、そのときに体の健康も確認しておきましょう。
排泄を我慢している
排泄が自由できる環境は整っていますか?排泄したくても出来ない状態であれば、夜鳴きは当然です。
トイレはただ設置するだけではなく、きれいにしておきましょう。汚れたまま放置するのはよくありません。人間も全く清掃のされていない強烈な悪臭を放つ公衆トイレなど、使いたくありませんよね。
犬たちも汚れたシートの上にのりたくないので、我慢したりトイレ以外のところで排泄するなどの問題にもつながります。排泄をしたくても出来ないので、飼い主に助けを求めて夜鳴きすることもありえます。
夜鳴きやその他トラブルを防止するためにも、トイレシーツはこまめに交換しトイレを清潔に保ちましょう。
トイレトレーニングの方法はこちら↓
水が飲みたい(但し、運動・食事の前後は飲ませない)
水がいつでも飲めるようになっていますか?水が飲めないと要求吠えや要求鳴きにつながります。飲水は生命維持に重要な行動です。水はいつでも飲めるようにしておきましょう。
ただし運動の前後や給餌前後は水を飲ませないようにしてください。胃拡張・胃捻転症(胃捻転)になる危険があります。胃捻転は数時間で死に至る危険な症状です。
詳しくはこちらで検索
寝床の環境が劣悪
犬たちが安心して眠れる環境は準備できていますか? 薄暗く人があまり通らない部屋の隅などが適しています。ただ、布団を敷いただけの寝床はNG。子犬の睡眠時間は18時間以上です。昼間も寝ますので、光が降り注ぐような寝床ではワンちゃんは充分な睡眠がとれません。
必ずクレートを使ってください。サークルやケージだけですと、外の様子が丸見えのため、環境が激変したことを実感しやすく、不安が強まる傾向があります。クレートを使用し、タオルや毛布などで外が見えないようにするだけで、一定の夜鳴き防止効果があります。
ワンちゃんがタオルを囓ってしまう場合は、サークルを二重にする、ホームセンターで売っている板状の物を使用するなど工夫してください。
また、気温や湿度も快適に保ちましょう。目安は犬種によって差はありますが、「人間が快適に眠れる」程度です。夏は冷房、冬は加湿器やヒーターを使用してください。くれぐれもヒーターの近くでワンちゃんが火傷・低温火傷(※)など起こさないようご注意願います。
(※)湯たんぽや床暖房を使用される場合はリスクが高まります。
クレートの選び方、設置の仕方、トレーニングの仕方はこちら↓
遊びなどの基本的欲求が満たせていない
ロープのオモチャや、ボール遊びなどをして遊んであげていますか?子犬たちも遊んであげないと欲求が満たせずストレスが溜まってしまいます。毎日遊んであげる時間をつくりましょう。
環境変化に対する不安
6つ目は環境変化への不安です。飼育環境が適切なのであれば、これが一番の原因でしょう。子犬は生後2~3ヶ月で飼い主の家にやってきます。人間でいえば2~3歳の幼い子供。いきなり親元から離されて新しい環境に放り込まれたら、不安を感じないはずがありません。
先述の通り、クレートやサークルを毛布などで覆い、外が見えないようにするだけで、一定の夜鳴き防止効果があります。外の様子が見えない方が環境変化を実感しにくいため、不安が和らぎやすいです。
こればかりは慣れてもらうしかありません。時間が経てば馴れてくれます。ただし、不適切な対応をすればエスカレートします。
夜鳴き対処の手順
まずは子犬に必要な飼育環境が整っているか確認しましょう。
身体に異常がなく、健康である
水がいつも飲めるようになっている(運動・給餌前後は除く)
排泄がいつでも出来る、トイレシーツが新品になっている
子犬の寝床(クレート)に入れる状態になっている
サークルやケージおよびクレートの外が見えないようになっている
日中の活動が充分で、遊びなどの基本的な欲求が満たせている
子犬が寝る部屋の気温や湿度が快適である
全て条件を満たせていても夜鳴きするのであれば、環境の変化による不安が原因である可能性が高いです。
徹底的に無視を貫く
先述の生命維持に必要な環境や物を提供できたら、あとは無視しましょう。子犬が夜鳴きし始めたとき声かけをしてしまうと、「鳴けば不安が和らぐ」という余計な学習をしてしまいます。
この「無視」は意外と難しいです。なぜなら、「超人的忍耐力」が求められるから。
「無視」という言葉の意味
声かけをしなくても、「目線が合う」「近くを通る」「体を犬の方に向ける」だけで、充分子犬に期待感を持たせます。それは、犬にとってご褒美となりますので、犬の夜鳴きをエスカレートさせる要因です。
無視する際は、目線すら合わせないようにする必要があります。ここまでに紹介したやり方を実行してくれている方は、クレートやサークルに目隠しがされていると思いますので、あまり気にする必要はありません。
あとは、子犬が「夜鳴きしても無駄だ」と理解してくれるまでひたすら耐えましょう。対応を間違えなければ、数日から一週間(※)で治まります。
(※)ただし、今まで子犬が夜鳴きしたときに構ってあげていた場合を除きます。
無視すると夜鳴きが一時的にエスカーレートするケース
これまでに、「夜鳴きしたとき飼い主が構ってくれた」という経験をしていると、無視をしてもなかなか諦めてくれません。過去に成功体験(鳴いたら構ってもらえた)があると、無視されたときに「飼い主さんが聞こえていないのでは?」と思って、余計頑張って吠えるからです。
この「頑張って吠える」現象は、一時的なものですので、ここで諦めてはいけません。ここで諦めてしまうと最悪の結果になります。なぜなら、子犬が「頑張って鳴けば構ってもらえる」と勘違いしてしまうからです。
諦めさせるには頑張って無視し続けるしか方法はありません。これは犬VS飼い主の根比べ。「うるさい!」「静かに!」などの声かけも、構ってあげていることになるのでNGです。
まとめ
如何でしたか?夜鳴き対策に限ったことではありませんが、しつけには飼い主の忍耐力が求められます。少しでも飼い主の負担を軽減させたいのであれば、毎日の習慣や環境設定を見直すことが大切です。
正しい対応と習慣、そして飼育環境を整え、子犬が夜鳴きしても無駄だと学習するのを待ちましょう。