ワンちゃんが通行人に吠えてしまう原因と簡単で効果的な対処法


当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

戸建てであれば庭があるので、玄関の扉から道路まで一定の距離があります。しかし集合住宅ですと扉の向こうは共有廊下。住人や配達員、清掃員など様々な人が通ります。人の気配を察知して、警戒吠えしてしまうワンちゃんは多いでしょう。


吠えたときに叱ったり、吠えなかったときに褒めたり、色々試したけれど効果がなかったという方が多いのではないでしょうか? 実は、吠えたときにどう対処するかということより重要なことがあります。意外に思われるかもしれませんが、最初に改善すべきものは飼育環境です。環境を改善しない限り、どんなに叱ろうが褒めようが警戒吠えはなおりません。

この記事では、

  • 最も簡単で最も効果が高い、自宅での警戒吠え対処法
  • やってはいけない対処
  • 警戒吠えが悪化する理由
  • 警戒吠えを叱ってはいけない理由

を解説します。

スポンサーリンク

簡単で効果的な対処法、重要なのは飼育環境

通行人に向かって吠えるのは警戒心によるものです。怖がっている犬を叱っても余計怯えるだけで効果はありません。
叱ってはいけないならどう対応すればいいか。大好きなフードをあげて安心させる? それもいいと思いますが、身の安全が脅かされている状況では殆ど効果は期待できません。
結論から言ってしまうと、唯一の解決法は、  

なるべく通行人の存在をワンちゃんに気づかれないようにする

ことです。

玄関の外に人の気配がするから警戒するのですから、気配に気づかなければ、吠えることはありません。
ワンちゃんはいつもどこにいますか。玄関や廊下で飼っている場合、外の気配を敏感に感じ取ってしまいます。共有廊下から離れた場所にワンちゃんのサークルやクレートを設置するのがオススメです。もちろん家中自由になっているのは論外。特に子犬の場合は、サークルやケージで行動を制限してください。警戒吠え防止、誤飲誤食の防止、トイレ失敗の防止など、行動範囲を限定することで受けられる恩恵は計り知れません。成犬でも、基本的な行動範囲を決めておき、お散歩などの外出時以外は玄関に近づけないなどの工夫をしましょう。

自宅での警戒吠え対策
  • ワンちゃんのサークルを玄関やベランダから離れた場所に設置する
  • 窓の外が見えないようにする
  • 防音対策をする

ポイントは「外が見えない」「聞こえない」だね

スポンサーリンク

警戒吠えは適切に対処しないと悪化する

警戒吠えの対応で、「叱る」と同じくらいやってはいけないのが「何もせず傍観する」です。「何もしなくてもそのうちに通行人の気配に馴れてくれる」と考えている方もいらっしゃるでしょう。残念ながらそれは間違いです。警戒吠えはどんなに繰り返しても馴れることはなく、悪化の一途をたどります。
通行人はその場にとどまることはなくすぐに立ち去る(通り過ぎる)のが普通です。すると警戒吠えしたワンちゃんは、どのように考えるか?


吠えたから、怪しい奴は逃げていったんだ。怪しい奴は吠えればいなくなる!

家の前を通った人は吠えられたから逃げたわけではありません(中には怖くて逃げる人もいるかもしれませんが…)。通行人は通り過ぎただけ、郵便屋さんはそこでの仕事が終わったから帰っただけ、なのに犬たちはそう考えません。「吠えれば身の安全が確保される」と勘違いしてしまうのです。「吠えたら不審者がいなくなった」という経験を繰り返すことで、「吠えれば解決する」という余計な学習をしてしまい、警戒吠えは悪化してしまうのです。

僕が吠えると必ず怪しい奴いなくなるんだよ!僕が追い払ったんだよ!

いやそれはただ通り過ぎてるだけで、吠えられたから逃げたわけじゃないよ

縄張りの境界線は警戒心が高まる場所です。玄関に知らない人が近づくと、縄張りを守ろうとして、吠えるんです。この行動は人間にも見られます。外国籍の船が日本の領海に近づくと警戒しますよね。犬が通行人を警戒するのとよく似ています。

スポンサーリンク

警戒したときに犬が吠える理由

犬が外の気配に反応して吠えるのは、警戒心によるものです。縄張りに近づくものを追い払おうとしているんですね。郵便配達員も近隣の住人も家のすぐ近くを通れば、犬にとっては自分の縄張りを脅かしかねない「不審者」なのです。

私たち人間でも、自宅の前に不審者がいたら不安になりますね。刃物を振り回している人がいたらどうでしょう。普通は110番通報すると思います。しかし犬たちは警察を呼べないので「吠えて追い払う」ことで身の安全を確保しようとするわけです。

いやいや郵便屋さんは不審者じゃないでしょ!

犬にとって、初めて会う人は警戒の対象だよ
それが縄張り付近だったら特にね

ポイント

  重要なのは「不審者かどうか」ではなく、「犬にとって警戒の対象かどうか」です。

警戒吠えを叱っても効果がない理由

警戒吠えを叱って対応する方もいますが、絶対に止めましょう。無駄です。効果がないばかりかストレスが溜まって他の問題を誘発したり、飼い主への不信感につながりかねません。

そもそも警戒吠えは、犬にとって身の安全を確保するための行動でしたね。人間に例えると、奇声を発しながら刃物を振り回している不審者がいて通報しようとしたら叱られるのと同じです。理不尽極まりないですね。私でしたら叱られてもいいので警察に通報しますし、通報することを咎めた者を二度と信頼しません。ワンちゃんも同じです。叱られた程度で、身の安全確保を諦めることはありません。生き物にとって、安全安心は最優先課題なのです。

人間と犬では警戒の対象も不審者への対処法も異なります。

これは生物的特性の違いによるものなので、トレーニングで解決しようとしてはいけません。生物的特性をトレーニングで矯正しようとすると、ストレス過多・攻撃性増大・飼い主への信頼喪失・問題悪化という残念な結果が待っています。生物的特性の違う生き物と共同生活を送るためには、両者が安心できる環境を設定する以外に解決方法はないのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。犬が通行人に吠えかかるのは、彼らにとって「正当防衛」です。叱ったところで効果がないばかりか、飼い主さんとワンちゃんの信頼関係が崩れかねません。生き物を飼ううえで一番重要なのは飼育環境です。飼育環境が合っていなければ、どんな高度なトレーニングも意味を成しません。是非、犬の生物的特性を理解し、ワンちゃんが安心して生活できる飼育環境を整えてあげてください。

PAGE TOP